「ガイドブックには載っている観光地じゃ物足りない!」「イタリア観光をもっと楽しむためのおもしろ豆知識や雑学ってあるの?」
旅行を計画中の方におすすめ!イタリアの面白い文化・習慣・歴史を集めてみました。
この記事では、イタリア観光がもっと楽しくなる面白い18の豆知識&雑学をご紹介します。旅行前に知っておくと役立つ情報が満載です!
▼目次▼
12. ジェラートはルネサンス期のフィレンツェで発明された。
13. 本場イタリアでは、ピザはナイフとフォークで食べるのが正解。
1. イタリアには58のユネスコ世界遺産がある。
イタリアは、世界最多を誇るユネスコ世界遺産を有する国です。その数、なんと58!
この驚異的な数は、イタリアの歴史的・芸術的・自然的な価値の高さを如実に物語っています。
世界遺産の多さは、イタリアの長い歴史と豊かな文化の証。
古代ローマ帝国の遺跡から、ルネサンス期の芸術・建築の傑作、さらには壮大な自然景観まで、イタリアの世界遺産は実に多岐にわたります。
ローマのコロッセオ、フィレンツェの大聖堂、ヴェネツィアのラグーンなど、誰もが歴史の授業中や旅行ガイドブックで見たことのある有名な観光地ばかり!
そもそも世界遺産に登録されるためには、「真実性(オーセンティシティ)」と「完全性(インテグリティ)」の条件を満たす必要があるのをご存知ですか?
これは、その物件や場所が適切に保護されており、文化的または自然的な特性をそのまま残しているという意味です。
言い換えると、世界遺産の審査基準では、対象物の保存状態や各国が講じている保護措置も重要なポイントになってきます。
イタリアには58もの世界遺産があることからも、国としての取り組みと意識レベルの高さがうかがい知れますね。
多くの観光客がこれらの世界遺産を訪れることで、保護管理に必要が資金が増えるため、持続可能な観光にもつながっています。
イタリア旅行を計画する際は、ぜひ世界遺産リストを参考に旅程を立ててみてください。
58カ所を制覇する「イタリア世界遺産めぐり」なんかも、面白いチャレンジになるかもしれません!
2. イタリアにはコンビニがない。
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イタリアには、日本でおなじみの24時間営業のコンビニエンスストアはほとんど見かけません!
コンビニがない理由は、イタリアの伝統的な文化と生活リズムを紐解くと見えてくるでしょう。
イタリア人の日常には、「良いものを良い店で」という考え方が根付いています。
新鮮な野菜は「いつもの八百屋」で、脂の乗ったお肉は「いつもの肉屋」……というように、質の良い商品が手に入る専門店で買うのが一般的。
イタリア人にとって、買い物は単なる買い出し作業ではなく、食文化や地元のコミュニティとの「つながりの場」でもあるのです。
そのため、日曜日や祝日はほとんどのお店が閉まっているので、観光中は少しびっくりするかも。
もちろん都市部では観光客向けの商店やキオスクもありますが、これらも24時間営業ではありません。
夕方以降に小腹が空いたときは、コンビニの代わりに地元のバール(Bar)に立ち寄ってみてください。
バールは、軽食やお酒も頼めるカフェのようなお店で、郊外や田舎のほうでは日用品の販売から公共料金の支払いまで、まさにコンビニのような役割も果たしています。
バールは、午前・午後・夕方で客層も雰囲気も変わるため、イタリアの地元文化に触れるにはもってこいの場所です!
3. バチカン市国は、イタリアの中にある。
バチカン市国は、イタリアの首都ローマの中にある世界最小の独立国家です。
面積はわずか0.44平方キロメートルしかありませんが、ローマ・カトリック教会の総本山として、キリスト教世界では絶大な影響力を持っています。
バチカン市国内には、ローマ教皇の住居である「サン・ピエトロ大聖堂」や、ミケランジェロの天井画で有名な「システィーナ礼拝堂」があり、毎年多くの観光客や巡礼者が訪れます。
バチカン市国がイタリアの中に建てられたのは、さかのぼること1929年。
ラテラノ条約の締結によって、長年にわたって火種となっていた「ローマ問題」が解決され、イタリア王国(現在のイタリア共和国)とローマ教皇庁の和解が成立しました。
この条約により、カトリック教会の中心地としての地位を維持しつつ、イタリアとの密接な関係を保っている「バチカン市国」という世にも珍しい国家が建てられたのです。
ローマ観光する際には、ぜひバチカン市国を旅程に入れてみてはいかがでしょうか。
一日で二つの国を観光できる、まさに「一度で二度美味しい」旅になること間違いなし!
バチカン市国を訪れる際は、その宗教的な文化・慣習をきちんと念頭に置き、適切な服装とマナーに注意を払いましょう。
肩や膝を露出した服装では入場できない場所もあるため、事前の確認が大切です。
4. ヴェネツィアには、150の運河と400以上の橋がある。
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「水の都」として知られているヴェネツィア。世界的にも珍しいこの水上都市には、150を超える運河と400以上の橋があります。
ヴェネツィアは、ラグーナ(潟)の中の小さな島々(その数なんと118!)の上にあり、これらを結ぶために建設された水路を交通手段として発展してきました。
運河は単なる移動手段ではなく、都市の生命線として、物資の輸送や防衛、さらには排水システムの機能も果たしていたというから驚きですね!
これらの運河と橋は、現在でもヴェネツィア市内の交通網を支えています。
というのも、道幅が非常に狭く、入り組んでいるため、自動車の通行が物理的にできないのです。
そのため、移動はゴンドラや水上バス(ヴァポレット)で行うのがベネツィア流!
船上から眺める、リアルト橋やため息橋などの有名観光スポットは圧巻です。運河沿いの建物は、ルネサンスやゴシック建築が並び、街全体が歴史的遺産として保存されています。
この運河と橋が織りなすヴェネツィアの風景は、中世から続くヴェネツィアの都市計画のたまもの。
複雑な地形だからこそ、観光の際には地図アプリは必須です!また、橋を渡っての移動が多くなるので、できるだけ荷物はコンパクトにまとめましょう。
これらの小さな工夫で、ヴェネツィア観光がもっと楽しめるはずですよ!
5. カプチーノは食後に飲まない。
イタリアのコーヒー文化は有名ですよね。では、食後にカプチーノを飲むのはタブーなのもご存知でしたか?
イタリア人にとって、カプチーノは朝食の飲み物。クロワッサンやパンと一緒に楽しむのがイタリア流です。
カプチーノにはたくさんのミルクが使われているので、食後に飲むと消化を妨げると考えられています。
そのため、ランチや午後にカフェでカプチーノを頼むと、地元の人から驚かれてしまうかも……!
こう言われると、「じゃあ、朝食以外には何を飲んでいるの?」と気になってきませんか?
実は、昼食後や夕食後の飲み物といえば「エスプレッソ」なのです。
カプチーノと対照的に、ミルクを一切使用しないエスプレッソは消化を助けると信じられており、食事の締めくくりに好まれています。
ちなみに、エスプレッソマシンを発明したのもイタリア人なんですよ!1884年に、トリノのアンジェロ・モリオンドという人物が、世界初のエスプレッソマシンの特許を取得しました。
エスプレッソは濃すぎて飲めない…という方は、「マッキアート」もおすすめです。エスプレッソにほんの少しミルクを加えたのがマッキアートで、おやつの時間にもよく飲まれています。
イタリアに旅行する際には、ぜひ本場のコーヒー文化に触れてみてください。
現在、イタリアには16万軒以上のコーヒーバールがあるといわれているので、ぜひお気に入りの一店を探してみましょう!
6. イタリア人は友だちにもキスをする。
イタリアでは、友人同士でも挨拶として頬にキスをする習慣があります。
このキスは「Bacio(バーチョ)」と呼ばれ、左頬と右頬に1回ずつ、合計2回するのが一般的です。
南イタリアでは2〜3回キスをするそうで、地域差があるのも面白いですよね。
イタリアのパーティーや社交の場では、参加者全員が順番に挨拶がわりのキスをする光景がよく見られます。
イタリア観光中に現地の人々と仲良くなると、バーチョを求められる機会があるかもしれません。
「キス」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、実際に唇を頬につけるわけではないのでご安心を。
実際には、互いの頬に軽く触れて、唇で「チュッ」という音を鳴らすことがほとんどです。
バーチョは、深い絆や親愛の気持ちを表現する手段。この習慣を知っているだけで、イタリア観光中の交流がもっと深く、もっと楽しくなるでしょう。
7. エトナ山はこれまで200回以上噴火している。
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イタリアのシチリア島にあるエトナ山は、ヨーロッパで最も活発な火山です。
紀元前475年から今まで200回以上も噴火しており、1〜2年おきに噴火を繰り返しています。
エトナ山は、アフリカプレートとユーラシアプレートの境界に位置する、海抜3,300メートル超えの巨大な火山です。
ほぼ毎年噴火しているため、山の周辺地域には溶岩流や火山灰が積もることがあり、定期的な観測と安全対策が講じられています。
噴火の頻度は多いのですが、エトナ山の噴火は比較的穏やかな「ストロンボリ式」なので、溶岩が川のように、ゆっくりと斜面を流れ落ちるのが特徴。
そのため、大規模な被害は少なく、間近で見れる活火山として、観光客にも人気のスポットとなっています。
現在のシチリア島の姿は、エトナ山の噴火のおかげで作られたといっても過言ではありません。
火山灰の恩恵を受けた肥沃な土壌は、農作物の生産に最適です。シチリアの名産品である高品質なワインやオリーブオイルは、こうした環境で育っています。
シチリアを訪れる際には、エトナ山の噴火を間近で観察できるツアーで自然の力強さと美しさを感じ、夜は美味しいシチリアワインを嗜んでみてください!
8. イタリア人は洗濯物に必ずアイロンをかける。
イタリアでは、どんな洋服にも洗濯後にアイロンをかけます。
「ファッションの国」といわれるほど、イタリアの人々は身だしなみに対する意識が高く、清潔で整った外見が他人への敬意を示すものとみなされているのです。
そのため、シャツやパンツはシワ一つない状態であることが礼儀とされています。
レストランやカフェの店員さんも、よく見ると全員パリッとした制服を着ているはずです。
このように、アイロンがけはイタリア人の日常生活の中で欠かせない習慣なのですが、なんとジーンズや靴下、下着にまでアイロンをかけるというからびっくり!
イタリアでは、2〜3時間アイロンがけをするなんてこともあるらしいですよ。
アイロンがけという小さな行為の中に、イタリアの美意識と生活哲学が凝縮されているようで、興味深いですよね。
イタリア観光中は、地元の人々の清潔感あふれる服装と、その裏にある涙ぐましいアイロンがけの努力に注目してみてください。
イタリアの新たな一面が見れて面白いでしょう!
9. イタリアにはヨーロッパ最古の大学がある。
イタリアには、ヨーロッパ最古の大学として知られるボローニャ大学があります。この大学の創立は、なんと1088年!
日本でいう平安時代から、すでに今の大学の形があったなんて空いた口は塞がりませんね。
ボローニャ大学は「母なる大学」とも呼ばれ、現代の大学制度のモデルを築いた先駆者でもあります。
イタリアの教育だけでなく、ヨーロッパ全体の学問の中心地として多大なる影響を与えてきました。
現在でも、法学、医学、人文科学の分野では特に高い評価を受けており、優秀な学者や政治家を数多く輩出しています。
大学の本部である「パラッツォ・デル・アルキジンナージオ」、16世紀に建設された木造の解剖学講堂「アナトミカル・シアター」など、歴史的価値のあるキャンパスは観光地としても人気です。
観光でボローニャ大学を訪れる際には、「学生の街」らしい画期ある雰囲気もお楽しみください。
カフェやバーなどは地元の優秀な学生で溢れており、リアルなイタリア生活を体験できるでしょう。
10. イタリアには600以上の種類のパスタがある。
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イタリア料理には欠かせないパスタ。その種類は、実に600種類以上にものぼります。
この豊富なバリエーションからも、イタリアの食文化の奥深さと食への情熱が感じられますね!
ここまでパスタが多様化した理由は、気候、地形、農産物などの地理的な違いが大きいといわれています。
各地域ごとに入手できる材料を使い独自のパスタを作ってきたため、その形状や使用するソース、調理方法は千差万別。
たとえば、北イタリアではクリームソースやバターを使った料理が多く、南イタリアではトマトソースやオリーブオイルが主流です。
ちなみに、イタリアでは「パスタ」といっても伝わらないことが多いので、主要なパスタの種類だけは旅行前に覚えおくとよいでしょう!
(日本で、五目ご飯や釜飯、筍ごはんを「ごはん」と言っても通じないのに似ているかも。)
- ロングパスタ:スパゲッティ、タリアテッレ、フィットチーネ、など、一番馴染みのある長い形状のパスタ。
- ショートパスタ:ペンネ、フジッリなど、いわゆる「マカロニ」タイプの短い形状のパスタ。
- 詰め物パスタ:ラビオリやトルテッリなど、中に具材を詰めた「餃子」タイプのパスタ。
- その他のパスタ:ラザニアやニョッキなど、特定の用途や形状を持つパスタ。
パスタの種類は、料理によっても使い分けられます。たとえば、さらさらしたトマトソースなどには、ソースがよく絡むスパゲッティなどの細長い形状のパスタが一般的。
一方、リガトーニのような筒状のマカロニパスタは、クリームやミートソースなどの濃厚なソースによく合います。
イタリアを訪れる際には、各地の名物パスタを味わいながら、一つ一つの違いを堪能してみてください。
11. イタリア人は250以上のジェスチャーを使う。
イタリア人と話していると、手振り身振り(ジェスチャー)が多いことに気づくはず!
実際、250以上の異なるジェスチャーが存在するとされ、イタリア流コミュニケーションの特徴でもあります。
たとえば、頬に人差し指を当てて回す「ボーノ!」の動作は、「美味しい」の意味。指先を集めて上下に動かす「マンジャーレ(食べる)」のジェスチャーは、食事に誘うときに使われます。
このようにジェスチャーが発展した理由は、イタリア特有の感情豊かな性格や文化はもちろんのこと、歴史的背景があるんです!
かつてイタリアが多くの小国に分かれていた時代、言語や方言の違いを超えてコミュニケーションを取る必要があり、視覚的に理解し合える表現方法が必要でした。
まさに、言語を超えたコミュニケーション術として、イタリアのジェスチャー文化は発展してきたのです。
今でもイタリアでは、こうしたハンドジェスチャーが自然に使われており、言葉に頼らずとも意思疎通ができる場合があります。
イタリア観光中は、ぜひ人間観察をして、本場でジェスチャーがどう使われているのかチェックしてみてください。
12. ジェラートはルネサンス期のフィレンツェで発明された。
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イタリアを代表するスイーツの一つであるジェラート。なんとその始まりは、ルネサンス期にまでさかのぼるってご存じでした?
16世紀のフィレンツェ、著名な建築家だったベルナルド・ブオンタレンティが、メディチ家の結婚式のために初めてジェラートを考案したとされています。
卵、牛乳、蜂蜜、果汁を使った冷たいデザートは非常に珍しく、瞬く間にルネサンス期の貴族たちの間で大人気となりました。
氷や雪を保存する最新の冷却技術が必要になるため、当時では非常にセンセーショナルかつラグジュアリーな食べ物だったのです。
科学と芸術が融合した、文化の黄金期として知られるルネサンス期。ジャラートの誕生は、そんな中世の知叡を感じられるエピソードですね。
ジェラートはその発明以来、イタリア文化の重要な一部となり、世代を超えて愛され続けています。
イタリア観光中は、本場のジェラート片手に、食べ歩きを楽しんでみてください。
特に、フィオルディラッテ(ミルク)やストラッチャテッラ(チョコチップ)など、伝統的なフレーバーを試してみるのもお忘れなく!
13. 本場イタリアでは、ピザはナイフとフォークで食べるのが正解。
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イタリアといえば、もちろんピザ!
「ピザは手掴みで豪快に食べるのが美味しい」と信じてやまない人も多いのでは?(私もです)
ですが、本場イタリアでは、ピザを食べる際にナイフとフォークを使うのがマナーなのです。
特に、レストランではピザが丸ごと提供され、その場で切り分けて食べるスタイルが主流です。
日本ではピザを手で食べることが多いですが、イタリアではカジュアルなピッツェリアでもフォーマルなレストランでも、ナイフとフォークを使うのが一般的。
この理由には諸説ありますが、イタリアのピザはとにかく具材が豊富で、手で食べると崩れやすいからだといわれています。
ナポリのような本場のピッツェリアでは、薄くて柔らかい生地のピザが提供されます。
このようなピザは、ナイフとフォークで小さく切って食べるほうが、生地の食感とトッピングをバランスよく楽しめるのだとか。
ただし、例外として手で食べても良いピザもあります。テイクアウトして食べるようなカジュアルな場面や、薄くてクリスピーなローマ風ピザの場合は、手で食べても問題ありません。
イタリア旅行中にどちらの方法で食べたらいいかわからなくなったら、まず周りの人の食べ方を観察するのがおすすめ!
地元の人たちがどのように食べているかをチェックして、ぜひ本場の食べ方にトライしてみてください。
14. イタリアにはスパゲッティナポリタンはない。
日本で人気の「スパゲッティナポリタン」は、実はイタリアには存在しません!
ケチャップを使った甘酸っぱいソースが特徴のナポリタンは、イタリア料理からインスピレーションを受けて作られましたが、このメニューは日本独自の “イタリア風” パスタ料理です。
イタリアの伝統的なパスタ料理には、トマトソースやオリーブオイル、チーズ、そしてさまざまな種類のハーブを使用しますが、基本的にケチャップは使われません。
ナポリタンという名前が付いているため、イタリアのナポリ発祥だと思う人も多いかもしれませんが、実際には戦後の横浜で誕生した料理だったのです!
「ナポリに来たからには、本場のナポリタンが食べたい」と考えている方は、ご注意を!
本場ナポリのパスタ料理は、新鮮なトマトやバジル、モッツァレラチーズを使用したシンプルなソースが一般的です。
パスタは日本でも人気のイタリア料理だからこそ、独自の変化を遂げてきたのですね。
ちなみに、日本のイタリアンレストランでやりがちな「フォークとスプーンで食べる」スタイルは、イタリアでは子どもの食べ方とされているそう……。
フォークのみで少量を巻き、一口で食べていくのが正しいマナーです。
パスタにフォークを突き刺したり、途中で噛み切ったりするのもNGなので、頭に入れておくとよいでしょう。
意外にも奥深いパスタのマナー。イタリアのレストランで気にしてみると、新しい気づきと発見があるかもしれません。
15. トレビの泉には毎日3,000ユーロが投げ込まれる。
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「噴水の街」としても有名な、イタリアの首都ローマ。ローマには2,000以上の公共の噴水があり、世界で最も多いといわれています。
その中でも特に有名なのは、毎年数百万人もの観光客が訪れる観光名所「トレビの泉」です。
昔から、トレビの泉には右手で左肩越しに硬貨を投げ入れると願いが叶うという伝説があり、今でも多くの人々が毎日コインを投げ込んでいます。
なんでも、1枚投げるとまたローマに戻ってくることができる、2枚投げると大切な人と永遠に一緒にいることができる、3枚投げると嫌な相手と別れることができるんだとか。(最後だけなんだか毛色が違う……?)
このジンクスは、1950年代に公開された映画『甘い生活』によってたちまち有名になり、観光客の間で一気に広まりました。
現在、トレビの泉に投げ込まれる1日あたりの額は、なんと約3,000ユーロ(約40万円相当)!
毎日回収するのに1時間ほどかかるといわれているので、すさまじい量であることがうかがえます。
泉に集められた硬貨は、地元の慈善団体によって回収され、困窮者支援などの社会貢献に役立てられています。
トレビの泉を訪れる際には、ぜひこの伝説にあやかって、コインを投げてみてはいかがでしょうか?
16. イタリアにはピサの斜塔の他にも傾いている塔がある。
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ピサの斜塔は世界的に有名ですが、実はイタリアには他にも「傾いた塔」がいくつかあるのをご存じですか?
ピサの斜塔に次いで知られているのが、ボローニャにある「ガリセンダの塔」と「アシネッリの塔」です。
これらの塔は12世紀に建てられ、当時は権力の象徴とされていましたが、地盤沈下や建築技術の問題で200年後から傾き始めました。
特にガリセンダの塔は倒壊の危機にあり、ボローニャ市が修復計画を発表したばかりです。
現在は4度ほど傾いており、これはなんとピサの斜塔の傾度超え!
貴重な歴史的建造物を守るべく、修復作業では鉄塔をケーブルを設置して補強される予定です。
ボローニャ以外にも、ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の鐘楼、ローマのミリツィエ塔など、イタリア各地に傾いた塔をみることができます。
イタリアに斜塔が多い理由は、地盤の問題と当時の建築様式によるところが大きいと考えられています。
イタリアには地盤の緩い地域があり、元々建物が傾きやすいのです。ピサの斜塔も例外ではなく、地盤の不安定さから傾き始めたといわれています。
また、これらの建造物が建てられた中世は、「ロマネスク建築」と呼ばれる様式が多かったことも理由の一つ。
ロマネスク建築は細長い塔が特徴のため、重心が高く、傾きやすい構造になっているのです。
とはいえ、建築から何世紀も経た現在でも、傾いたまま倒れずにいる斜塔にロマンを感じてしまうのは私だけでしょうか?
イタリア観光中は、斜めの塔が作り出す不思議な光景と歴史の痕跡を楽しめる「斜塔めぐり」もおすすめです。
17. イタリアの国旗はナポレオンが持ち込んだ
「イル・トリコローレ(Il Tricolore)」と呼ばれる緑・白・赤のイタリアの国旗は、実はナポレオン・ボナパルトによって持ち込まれたとされています。
18世紀末、ナポレオンがイタリアを征服した際、彼の率いるフランス軍の三色旗(青・白・赤)がモデルとなり、現在のイタリア国旗の原型ができました。
19世紀、それまで長きにわたり分裂が続いていたイタリアの団結と統一を目指して起こった「イタリア統一運動(リソルジメント)」においても、この国旗は重要なシンボルとなりました。
緑はイタリアの平原を、白はアルプスの雪と平和を、赤は愛国者の血と情熱を、それぞれ象徴しています。
今日では、イタリアの愛国心や歴史を象徴するシンボルとして国民から愛されており、街中では国旗グッズが売られているのよく見かけるかもしれません。
国旗が持つ意味と願い、歴史を感じながら、旅の土産に買ってみるのもおすすめです!
いかがでしたか?イタリアは観光名所の宝庫。
各地の歴史名所めぐりもよし、ヨーロッパ周遊を楽しむもよし、地中海クルーズで優雅に過ごすもよし!
イタリアへの旅のお共に、Airaloのイタリア対応eSIMもお忘れなく!
快適なインターネット・電話環境を整えて、忘れられない思い出を作りましょう。