「タイ旅行の定番スポットもひと通り回ったし、いつものバンコク観光にも飽きた」と次の行き先に迷っているなら、今こそタイ観光の穴場を探すタイミングです。
実は、チェンマイから山道を3時間入るだけで、大型リゾートが一つもない芸術の町が広がっているって知っていました?
タイの穴場スポットの多くは、行きにくいからこそ観光地化を免れてきた場所です。
そこで、タイは何度か訪れて定番は行き尽くしたリピーターの方に向けて、パーイの芸術の町やライレイビーチの秘境、ミャンマー文化が息づくメーホンソーンの村など、ディープな穴場5選をまとめました。
見どころに加えて現地への行き方とベストな時期も載せたので、読んだまま旅程に組み込めます。
チェンマイから山道を約3時間の山あいの町パーイは、「ヒッピーの聖地」とも呼ばれ、世界中のバックパッカーやアーティストが集まる小さな芸術の町です。
大型リゾートの開発をまぬがれたからこそ、チェーン系ホテルが一つもない独特な雰囲気がそのまま残りました。
タイ国内でも映画の舞台になったことで、レトロでのんびりした空気感がバンコクなど都会の若者の心をつかみ、知る人ぞ知る穴場スポットに。
町の象徴であるパーイ渓谷では、雄大な渓谷に沈む夕日とノスタルジックな雰囲気を体感できます。バンブーブリッジ周辺はのんびりとした時間が流れる写真スポットとして人気。自然湧出の温泉では星空を眺めながらの露天風呂も楽しめます。
夜に開かれるナイトマーケットも見どころの一つ。世界各地から集まるアーティストの作品と地元の手工芸品が並びます。
町の中心部は歩いて回れる規模で、何をするか決めずに数日滞在する人が多いのも、この町の性格をよく表しています。
2. スコータイ
じっくりと歴史散策を楽しめる穴場観光地を求める方におすすめなのがスコータイです。
スコータイの最大の魅力は、ユネスコ世界遺産に登録された遺跡群を混雑なしで歩けることにあります。
タイの歴史都市といえば「アユタヤ」を思い浮かべる方が多いと思いますが、もう一つ、忘れてはならないのが13世紀に栄えたスコータイ王朝。
同じ遺跡観光でもアユタヤに比べて訪れる人が少なく、保存状態も配置も異なります。
遺跡群はとにかく広大なので、ゆっくり巡れる自転車での観光がおすすめ。スコータイ歴史公園にはレンタサイクルショップもあり、1日30~50バーツほどで自転車を借りられます。
とりわけ幻想的なのは、毎年11月ごろに歴史公園で開かれるロイクラトン(灯籠流し)の祭り。日が暮れると仏塔が照らし出され、水辺や夜空に無数の灯籠がゆらめきます。スコータイ王朝の歴史や文化を、ライトアップと迫力満点のサウンドで表現する光景は、昼間の遺跡とはまったく違う表情を見せてくれます。
夜間の静けさのなかで遺跡を眺められるのも、混雑する観光地では得られない贅沢な時間になりますよ。
地元の工房ではスコータイ時代から続く伝統的な陶芸体験もできます。
3. ライレイビーチ
ライレイビーチが穴場として知られる所以は、陸路でたどり着けないからです。
クラビ近郊という行きやすい場所にありながら、石灰岩の断崖に囲まれて道が通っておらず、エメラルドグリーンの海に面した入り江にはボートでしか入れません。
垂直に切り立つ岩壁は、世界中のクライマーたちが憧れるクライミングスポットとしても有名です。
海は透明度が高く、シュノーケリングや海水浴も楽しめます。周辺には神秘的な鍾乳洞が点在し、カヤックでの洞窟探検も人気のアクティビティです。
高さ数十メートルの石灰岩の壁が入り江を抱え込むようにそびえ、浜に立つと周囲から切り離され、まさに隠れ家にいるかの気分が味わえるのが魅力。この地形が、車で乗り入れられるプーケットやパトンとはまったく違う静けさを生んでいます。
日帰り客が引いたあとの夕方以降は、さらに静かになります。
4. リペ島
リペ島は、マレーシア国境にほど近いタイ最南端の島です。島の中心にあるのは素朴な漁村で、昔ながらの島の暮らしが今も残っています。
島内には3つのビーチがあり、タイ随一の透明度を誇る海と白い砂浜が見どころ。
周囲には色鮮やかなサンゴ礁が広がり、熱帯魚に囲まれながらのシュノーケリングを堪能できます。
観光客が少ないため、静かでのんびりとしたビーチライフが過ごせます。
地元の漁師が営む小さなレストランでは、その日獲れたばかりの新鮮なシーフードが楽しめます。
島の移動は徒歩かバイクタクシーが中心で、車が走る道路はほとんどありません。
5. メーホンソーン
メーホンソーン(Mae Hong Son)は、タイにいながらもミャンマー文化を味わえる町で、ディープスポットをめぐりたい方にぴったりです。
最北西部、ミャンマー国境の山あいという立地ゆえに、独自の文化が今も色濃く残っています。
寺院の建築様式から食事まで、バンコクやタイ中部とは別の国に来たかのような感覚に陥ること間違いなし。
ミャンマー様式の金色の仏塔を持つ寺院をはじめ、バーン・ラック・タイ(Ban Rak Thai)の茶畑が朝もやに包まれる様子は特に神秘的で、多くの写真家が訪れます。
周辺にはカレン族やモン族といった少数民族が暮らし、彼らの伝統文化に触れられる貴重な体験ができるのも魅力の一つです。
大自然に囲まれた天然温泉がわいているのも、日本人旅行者には人気のポイント。地元民にも愛される温泉で、山々を眺めながらの湯浴みを楽しんでみては?
穴場スポットへの行き方・バンコクとチェンマイからのアクセスは?
タイ観光の穴場5スポットへの行き方は、起点となる都市によって3パターンに分かれます。
- チェンマイ:パーイ、メーホンソーン
- バンコク:スコータイ
- タイ南部:ライレイビーチ、リペ島
いずれも直行便のある観光地ではないため、国内移動を1本挟む前提で日程を組むのがおすすめです。
北部(パーイ・メーホンソーン)
パーイとメーホンソーンは、どちらもチェンマイが起点。バンコクから直接向かうルートは現実的ではないので、まずチェンマイに入ります。
パーイまでは山道をミニバンで約3時間。カーブが連続する区間が長いので、乗り物に弱い方は座席の位置と酔い止めを準備しておくと安心です。
メーホンソーンへは陸路が基本で、ミニバンで約6~8時間かかります。時間に余裕があるなら、パーイを経由して「メーホンソーン・ループ」を陸路で回る、上級ドライブコースに挑戦してみるのもおすすめ。
中部(スコータイ)
スコータイへのアクセス拠点は、バンコクです。
長距離バスと空路の2択で、遺跡群のある歴史公園は市街地から少し離れた場所にあります。
空路は約1時間20分、長距離バスは約7~8時間と差が大きいので、日程が短いなら空路、費用を抑えたいならバスという選び分けになります。
バスは渋滞や経由地で所要が伸びることがあるため、到着当日に予定を詰めないほうが安全です。
南部(ライレイビーチ・リペ島)
ライレイビーチとリペ島は、どちらも陸路でのアクセスができません。
ライレイビーチはクラビやアオナンビーチからロングテールボートに乗るのが唯一の手段で、これは不便というより、この場所が静かな「秘境」でいられる理由そのもの。
リペ島はさらに南、マレーシア国境に近い海域にあります。
タイ国政府観光庁によると、サトゥーン県のパクバラ船着場からスピードボートで約1時間45分。ハジャイ空港からパクバラまでは車で約2時間かかるため、空路と船を合わせて半日がかりの移動になります。
航空券と船をセットにしたジョイントチケットなども販売されていますが、運航は季節に左右されるので購入前に注意が必要です(詳しくは次章をチェック)。
穴場観光地を訪れるベストタイミングはいつ?
タイの穴場観光地を訪れるベストタイミングは、基本的に乾季の11~2月です。
ただし判断の軸が定番観光地とは違います。バンコクやアユタヤは「暑いかどうか」で選べるのに対し、穴場は「そもそも行けるかどうか」が季節で変わるからです。
ここでは、穴場スポットならではの視点で、観光に最適なタイミングをまとめてみましょう。
島とビーチは「海況」で決まる
リペ島とライレイビーチを訪れる時期は、海況で決まります。ボートでしか行けないため、海が荒れれば足が止まるからです。
ライレイビーチはクラビ近郊の短距離移動なので影響は限定的ですが、リペ島は南部の港からさらに距離があるぶん、季節による差が大きくなります。
つまり「島には行けるが、周辺の島々を巡るシュノーケリングやアイランドホッピングは公園の開園期間しかできない」という状態です。
透き通った海をお目当てに行くなら、11月16日以降の開園期間に合わせて旅程を立てると良いでしょう。
山あいの町は「路面と朝晩の冷え込み」に注意
パーイとメーホンソーンは、路面の状態と朝晩の冷え込みの2点で訪問時期を判断するのが鉄則。
山道でのアクセスになるため、雨季は路面状況が読みにくくなります。
一方で乾季の11~2月は、山間部の朝晩がかなり冷え込みます。12月から1月の平均最低気温は13~14度前後で、山あいの窪地では一桁台まで下がる日も。
日中との寒暖差が大きいので、薄手の上着を1枚持っていくと快適です。
メーホンソーンの寺院が朝もやに包まれる光景は、この冷え込みがあるからこそ見られると思えば安いものかもしれません。
スコータイは通年だが暑季は厳しい
スコータイは通年観光できますが、暑季(3~5月)の日中は厳しくなります。
遺跡群は内陸にあり雨季・乾季を問わず見学できる一方、気温が35度を超える時期に広大な敷地を自転車で回ると体力を大きく削られます。
暑季に訪れるなら、旅程は早朝か夕方を中心に組んで、日中は市街地の屋内施設で休むのが現実的です。
水分は敷地内で買える場所が限られるため、入場前に多めに用意しておいてください。
穴場をめぐるタイ旅行の組み立て方【日数別プラン】
穴場をめぐるタイ旅行に出かける際は、「1エリアに絞る」のが失敗しにくい組み方です。
タイ観光に慣れている方でも、穴場スポットめぐりを1回の日程に詰め込もうとすると、移動だけで終わってしまいます。
「次回の楽しみを残しておく」くらいの気持ちで、北部・中部・南部のどれかを選んで旅程を立てるのがいいでしょう。
プラン①(3~4日):バンコク起点でスコータイへ
3~4日しかお休みが取れないなら、バンコクを起点にスコータイを往復する観光プランが現実的です。
空路なら約1時間20分で着くので初日から遺跡に入れ、遺跡観光そのものは1~2日あれば回れます。
費用を抑えるなら、夜行バスで朝に到着する組み方にすると日中をまるごと使えます。
プラン②(5~7日):チェンマイ起点で北部を回る
5~7日あるなら、チェンマイを起点に北部のパーイとメーホンソーンを回れます。
メーホンソーンまで足を延ばすなら片道6~8時間の陸路になるので、往復で2日を移動に充てる前提で考えてください。
山道が続くため、1日あたりの予定は詰め込まないほうが快適です。
激しい急カーブとアップダウンが連続する「走り屋」向けのルートですが、霧に包まれる山々の絶景がその道のりの疲れを癒してくれます。
プラン③(5~7日):南部の島とビーチに絞る
5~7日を南部に使うなら、クラビをベースキャンプとして、ライレイビーチとリペ島を組み合わせた旅程も可能です。
ライレイビーチはクラビから短時間で渡れますが、リペ島まではパクバラ港への陸路移動を含めて半日かかります。
どちらもボート移動が前提なので、海況で予定が動くことを見込んで余白を持たせてください。
リペ島で周辺の島々を巡るなら、国立公園の開園期間(11月16日~5月15日)に日程を合わせる必要があります。
穴場では通信環境が変わる
ここまで挙げたスポットは、いずれもバンコクやプーケットのような通信環境を前提にできません。
山間部の移動中や離島では電波が届きにくい区間があり、地図・配車・翻訳アプリを使う場面ほど困ります。
穴場を回る旅程では、通信量の読みも難しくなります。山道の移動中に地図を開きっぱなしにしたり、電波を探して再接続を繰り返したりすると、想定より早く残量が減るからです。
パーイやリペ島のように到着後に補充しづらい場所を含む日程なら、データ無制限パッケージを選んでおくと残量を気にせず動けて安心ですよ。
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