スマートフォンをお持ちであれば、SIM カードを目にしたことがあるでしょう。 プラスチック製の小型のカードで、携帯電話に装着してモバイルネットワークに接続することができます。 SIM カードは、標準 SIM（1991 年発売）に始まり、nanoSIM（現在の標準）や eSIM（最新の優れたテクノロジー）まで大きく進歩してきました。 でも、それらは何が違うのでしょうか？
この記事では、SIM カード、nanoSIM、および eSIM のすべてをご紹介します。 読み終える頃には、以下の内容についての知識を得られます。
- SIM カードとは？
- SIM カードの進化
- 物理からデジタルへ: nanoSIM と eSIM の比較
- nanoSIM のメリットとデメリット
- eSIM のメリットとデメリット
- nanoSIM と eSIM の併用
- Airalo eSIM を使い始める
SIM カードとは？
SIM は「Subscriber Identity Module」の頭文字を取った名称です。 従来、SIM は携帯端末に装着して通信事業者のネットワークに接続する移動可能なメモリチップとして使用されてきました。 SIM カードには携帯電話の番号が含まれており、通話やテキスト送信などが可能です。
SIM カードは単なる小型のプラスチックに見えるかもしれませんが、 そのプラスチックの中には、モバイルカスタマーとしてのあなたに関する最大 265 KB の情報を保存するチップが統合されています。 SIM カード 1 枚には、ユーザーの IMSI（国際モバイルサブスクライバー ID）と ICCID（統合回路カード ID）データが格納されています。 モバイルネットワークはこの IMSI と ICCID を使って利用者をモバイルサブスクライバーとして認証し、通信事業者のネットワークへのアクセスを許可しています。
SIM カードの進化
では、SIM テクノロジーがどのように進化してきたについて、詳しく見てみましょう。
- 標準 SIM: 標準 SIM は 1991 年に発売された最初の SIM カードです。 サイズは 85 x 54 mm と、おおよそクレジットカードのサイズで、ほとんどがプラスチック製でした。 90 年代初期の携帯電話モデルにはぴったりでしたが、標準 SIM は間もなくしてより小型のカードに置き換えられ、使用されなくなりました。
- miniSIM: 1996 年、miniSIM が発売されました。 25 x 15 mm で、SIM カードのサイズが 70% 縮小されました。 標準 SIM は使用されなくなったため、miniSIM は通常、今日の標準 SIM カードとして考えられています。
- microSIM: microSIM（2003 年発売）によって SIM カードサイズはさらに 40% 縮小されました。 チップのサイズは同じでしたが、その周囲のプラスチックの部分がスリム化され、接触面がわずか 15 x 12 mm になりました。
- nanoSIM: 2012 年、nanoSIM が最小の物理SIM カードとなりました。 サイズは 12.3 x 8.3 mm となり、ほとんどの最近の iOS と Android 端末に対応しています。 nanoSIM が現在最も広く使用されている物理 SIM カードです。
- eSIM: 2016 年に誕生した eSIM は SIM テクノロジー市場に大きな変革をもたらしました。 eSIM は初の完全デジタル型 SIM カードとして、端末のハードウェアに組み込まれています。 eSIM はソフトウェアベースであり、リモートでのプログラムが可能であるため、物理的なカードが不要となっています。
物理からデジタルへ: nanoSIM と eSIM の比較
nanoSIM と eSIM の最大の違いは、前者が物理的なカードであるのに対し、後者はデジタルであることです。 nanoSIM は最初の SIM カードに比べて小型化されていますが、端末にとっては外部のままであるのには変わりありません。 通信事業者を切り替えたい場合や、旅行先で現地の SIM カードを使用したい場合には、nanoSIM を取り出して新しい nanoSIM を装着する必要があります。 nanoSIM は非常に小さく、すぐに破損したり置き忘れしやすいため、この入れ替えは面倒になることがあります。
一方 eSIM は端末に統合されています。 携帯電話のハードウェアに組み込まれているため、取り外すことはできません（携帯電話を無理にこじ開ければ可能ですが、それは強くお勧めしません！）。 nanoSIM と同じ機能を備えていますが、100% デジタルで動作します。 通信事業者を変更したりプランを切り替えたりしたい場合は、デジタルデータプランをダウンロードすれば数分で新しいネットワークに接続できます。 またほとんどの端末では複数の eSIM を保存できるようになっているため、追跡管理する必要がありません。
ほとんどの携帯電話には nanoSIM と eSIM が使用されています。 ただし、米国で eSIM 限定の iPhone 14 が発売されたため、eSIM テクノロジーが標準となる可能性があります。
nanoSIM を使用するメリットとデメリット
nanoSIM は、最も広く使用されている物理 SIM カードです。 2016 年以降にスマートフォンを購入した場合は、nanoSIM を使用している可能性が大いにあります。 nanoSIM カードの使用にはメリットとデメリットがいくつかあります。 では、詳しく見てみましょう。
nanoSIM を使用するメリット
- 小型: nanoSIM は miniSIM や microSIM よりはるかに小さいスペースを使用します。 そのため、携帯電話メーカーは、新機種を設計する際により広い領域を使用することができます。
- SIM の標準: nanoSIM はほぼどこででも使用されています。 最近のほとんどの端末では nanoSIM が使用されているため、それを取り扱う SIM ベンダーを簡単に見つけられます。
- 着脱可能: プロバイダーと端末の切り替えが簡単です。 SIM と携帯電話が SIM ロック解除されている場合、SIM を取り出して別の携帯電話に装着することができます。
- 新しい番号を簡単に取得可能: 通話とテキスト用の現地の番号を入手できるため、nanoSIM カードの使用を好む旅行者もいます。
nanoSIM を使用するデメリット
- 小型: nanoSIM は非常に小さいため、取り扱いが困難です。 端末間で nanoSIM を取り換える際には、失くしたり破損したりしやすくなります。
- 複数のカードの管理: 頻繫に旅行する場合、複数の nanoSIM カードを管理するのは面倒です。
- ローミング料金: プリペイドプランを使用していない限り、通信事業者との契約に縛られている可能性があります。 さらに、nanoSIM を使ってローミングするのであれば、高額なローミング料金が発生する可能性があります。
- セキュリティの脅威: ハッカーや詐欺師は、はるかに簡単に物理 SIM カードを盗むことができます。 そのため、nanoSIM は SIM カード詐欺に対してより脆弱です。
eSIM を使用するメリットとデメリット
eSIM は SIM カードをさらに次の次元に引き上げます。 より割安で利便性が高く、安全に接続を維持できます。 ただし、現時点ですべての端末で採用されているわけではありません。 以下は、eSIM を使用するメリットでデメリットの一部です。
eSIM を使用するメリット
- さらに小型: eSIM は nanoSIM の半分のサイズであるため、端末内を nanoSIM よりもさらに占有しません。 さらに小型であるため、メーカーはバッテリー寿命の向上や処理能力の強化といった改善に取り組む余裕を持つことができます。
- eSIM は組み込み型: eSIM は携帯電話のハードウェアに組み込まれています。 そのため、紛失、盗難、破損の心配がありません（携帯電話を紛失したり壊したりしない限り）。
- ネットワークの切り替えがさらに簡単: eSIM なら、モバイルネットワークの切り替えがはるかに簡単です。 新しい SIM カードを購入して装着する代わりに eSIM プランをダウンロードすれば、モバイルネットワークに即座に接続できます。
- ローミング料金なし: eSIM を使用する際は、料金を気にする必要がありません。 Airalo eSIM の場合、必要な期間（7 日間、15 日間、30 日間など）の必要なデータ量（1GB、3GB、5GB など）に対して支払うため、 それを超過して使用させ、隠れた料金を請求したりすることはありません。
- 複数の eSIM プロファイルを保存: 端末に複数の eSIM を保存できるため、自由かつ柔軟に接続できます。
- より安全: eSIM を端末から物理的に取り外すことができないため、詐欺師が取り替えたり複製したりすることはほぼ不可能です。
eSIM を使用するデメリット
- それほど普及していない: eSIM はまだ比較的に新しいテクノロジーであるため、すべての端末の標準になっていません。 ただし、米国では eSIM 限定の iPhone 14 が販売されたため、iPhone 15 の予想では、eSIM がもうすぐ常識となる可能性があることが示されています。
- 端末が SIM ロック解除されている必要がある: eSIM を使用するには、端末が SIM ロック解除されている必要があります。 携帯電話を SIM ロック解除できるかは、通信事業者と契約の条項によって決まります。 通信事業者にお問い合わせの上、その方法を調べることをお勧めします！
- 端末の切り替えが困難: eSIM は通常、1 台の端末に一度しかインストールできません。 新しい携帯電話を購入した場合、SIM カードを取り出して新しい端末に装着する、といった簡単な操作では切り替えられません。 この問題に遭遇した場合は、サポートチームにお問い合わせください。解決策を見つけるお手伝いをします。
nanoSIM と eSIM の併用
nanoSIM と eSIM を同時に使用できることをご存知ですか？ ほとんどの最近の端末にはデュアル SIM テクノロジーが搭載されているため、2 枚以上の SIM カードまたは eSIM を同時に使用することができます。
デュアル SIM では以下のことを行えます。
- 仕事用と個人用に別々の電話番号を使用する。
- 旅行先で現地のデータプランを追加する。
- 音声プランとデータプランを分離する。
たとえば、北米に居住し、iPhone 13 を使用しているとします。 お使いの端末は eSIM 対応であり、SIM ロック解除されており、最大 8 個の eSIM を同時に保存することができます。 旅行することが多く、海外で nanoSIM を交換したくないため、 代わりに、目的地に合った Airalo eSIM プランをダウンロードし、いつでもどこでも旅先で接続することができます。
eSIM を使い始める
eSIM に切り替える準備は整いましたか？ 良い選択です！ eSIM は非常に簡単に使い始めることができます。 以下の手順に従って初めての Airalo eSIM をインストールし、有効化しましょう。
まずは、Airalo eSIM プランをダウンロードする必要があります。
- お使いの電話が SIM ロック解除されていることを確認します（方法はこちら）。
- Airalo ウェブサイトに移動するか、Airalo アプリ（iOS | Android）をダウンロードします。
- eSIM プランを選択します（200 以上の国と地域に対応する eSIM を取り扱っています）。
Airalo の eSIM プランを購入したら、詳細なインストール手順が届きます。 eSIM のインストールは、ダイレクト、手動、または QR コードのいずれかの方法で行えます（一部の eSIM ではダイレクトインストールは行えない場合があることに注意してください）。
- ダイレクト: Airalo アプリのプロンプトに従います（この方法が最速です）。
- QR コード: QR コードをスキャンして eSIM をインストールします。
- 手動: 端末の設定に eSIM の情報を入力します。
eSIM テクノロジーで接続する準備が整いました！ Airalo ストアにアクセスして、次の冒険に使用できる eSIM を見つけましょう！
